主慣性モーメント
慣性テンソルに示すように、剛体の局所参照枠の原点に対する角運動量は
と表されます。 で示した慣性テンソルの非対角項がすべて0になると、さらに単純化して
これは局所参照枠の軸を揃えて、その軸の周りに物体の質量が均一に分布するようにすると、慣性積項がすべて消失してしまうからだ。 で示した慣性テンソルの非ゼロ対角項を物体の主慣性モーメントと呼ぶ。
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主軸
で示したように角速度ベクトルと角運動量ベクトルの方向が同じである保証はない。 このため、角運動量の向きが変わり続けるとトルクが発生し、やがて回転軸が動かざるを得なくなるという問題がある。
しかし、いくつかの特殊なケースでは、角運動量と速度ベクトルが同じ方向を示すように、次の条件が成立することがあります:
ここでI = 回転軸に関する物体の等価スカラー慣性モーメントであります。 これで足りる物体の回転軸は主軸と呼ばれる。 3次元の物体には一群の主軸(理論的には3)が存在する。 例えば、図1のような系では、3つの垂直な主軸がある。
図1
は、基本的に回転軸が主軸のとき慣性テンソルは単一のスカラー慣性モーメントに置き換えられると述べている。
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Diagonalization of the Inertia Tensor
より簡略化して
ここで 1 = 等式行列 となる。 で示されるIを固有値、wを固有ベクトルと呼ぶ。
自明でない解を持つためには、係数の行列式が消滅する必要がある:
により世俗方程式となり、基本的に3乗であるので3つの根(固有値)を与えることになる。 i1, i2 & i3である。 各根は主軸の慣性モーメントに対応する。 実際、この3つの根は
で紹介した剛体の主慣性モーメントであり、固有値がわかれば、主軸を計算することが可能である。
ここでn=主軸の単位ベクトル、したがって
&より:
各固有値について、&から対応するnx, ny & nzを計算することができる。 この際、固有ベクトルの向きに注意しなければならない。
運動解析では、体節の慣性特性から主慣性モーメントを求めることができる。 各セグメンテーションのI1、I2 & I3は一般に知られている。 このデータは、回転半径比(セグメントの長さに対する回転半径の比)、回帰式、スケーリング係数の形で入手できる。 また、いくつかの幾何学的形状を用いたモデリングにより、体節の主慣性モーメントを計算することができる。 詳しくはBSPの個別推定を参照されたい。