Microbial Growth
この章の青/緑のレベルで述べたように、微生物細胞は次の式で示すように成長、エネルギー生産、製品形成に栄養素を使用します;
栄養素+微生物細胞 > 細胞成長+エネルギー+反応製品
図1に示す「バッチ」システムの操作を考えてみて下さい。 この容器には、最初は既知の生育基質濃度Sが含まれており、容器はよく混合されているので、溶存酸素濃度O2は微生物生育の制限因子とならない。 最初は既知濃度の生存微生物細胞(すなわち接種物)を容器に加え、時間の経過とともに増殖基質Sが細胞の増殖に利用される。 したがって、時間の経過とともにSが減少し(負のdS/dt)、それに対応してXが増加する(正のdX/dt)ことが観察されます。
A. Cunningham, Center for Biofilm Engineering, Montana State Univeristy, Bozeman, MT
バッチシステムの微生物細胞濃度対時間の概念的プロットは、図2に示すように、成長曲線と呼ばれる
A. Cunningham, Center for Biofilm Engineering, Montana State Univeristy, Bozeman, MT
生細胞濃度Xの対数を時間と共にプロットすることにより、成長曲線の5つの明確な段階を識別することができる。 1)接種直後から細胞が新しい環境に順応するまでのラグ期、2)指数関数的に増殖する指数増殖期(半対数プロットでは直線で表示)、3)必須栄養素が枯渇したり毒物が蓄積したりする減速期、4)細胞の純増数がほぼゼロの定常期、5)一部の細胞が生残したり溶解して死滅したりする死期である。
微生物成長速度論
ラグフェーズでは、dX/dtとdS/dtは実質的にゼロである。 しかし、指数関数的な成長段階に入ると、重要な微生物動力学パラメータを定義するのに非常に有用なdX/dtとdS/dtの値を測定することができるようになる。 図2の指数関数的成長段階の開始直後に得られたdS/dtとdX/dtの対応する観測値を用いて、収量係数YXSと比成長率µを以下のように計算することができる。
収量係数
(1)
比成長率
(2)
収量係数とある。 細胞増殖速度dX/dtと基質利用率dS/dtの変換には、一般に基質-バイオマス変換量と呼ばれるものが用いられる。 この収量係数と比増殖速度を用いて、Monod、1次、0次の3種類の微生物増殖速度論が構築されている
Monod Kinetics
図1に示したバッチ実験は、初期基質濃度Sを広い範囲で変化させて繰り返すことができ、各基質濃度に対応する個々のμ値を観測することができる。 µ対Sの算術プロットは図3に示す一般的な挙動を示す。
A. Cunningham, Center for Biofilm Engineering, Montana State Univeristy, Bozeman, MT
基質濃度の関数として比増殖速度を記述する最も広く使われている式はMonod (1942, 1949)によるものである。 この式は
(3)
Figure 4.である。 図3の観測された基板と比成長率のデータにMonod方程式がどのように適合するかを概念的に示したものである。 図4において、μmaxは観測された最大比増殖率、KSは1/2μmaxに対応する基質濃度であることがわかる。
A. Cunningham, Center for Biofilm Engineering, Montana State Univeristy, Bozeman, MT
Monod Kinetics
式2と3を組み合わせることによって、バイオマスの時間変化率について次の式を書くことができる。
(4)
同様に、式1と式3を組み合わせることによって、基質利用率に関する式を書くことができる。
(5)
First Order Kinetics
第5式は基質利用のモノー動力学関係を記述している。 図4から、S << KSの場合、式5は次のように近似できることがわかる:
(6)
式6は、基板利用が基板濃度に比例する(すなわちSに関して1次)状態を記述している。
Zero Order Kinetics
Likewise if S >> KS 式5は次のように近似できる:
(7)
式7は、基質の使用率が一定(Sに関してゼロ次)である状況を記述する:
S >> KS式7は、基質の使用率が一定の(すなわちSに関してゼロ次)である状況を記述している。