48人の正常血圧者、81人の境界型高血圧者、35人の未治療高血圧者において、外来血圧モニタリングと診察室血圧を比較した。 研究グループは,スウェーデン南部の地理的に定義された中年男性集団から選ばれた。 正常血圧者,境界域高血圧者,未治療高血圧者の24時間外来血圧の平均値は,それぞれ120/76,127/82,140/92 mmHgであった。 3群の日内平均外来血圧は、それぞれ126/80、134/86、146/96mmHgであった。 24時間拡張期血圧のピークが95mmHg以上となった割合は,各群とも7%,22%,53%であった. 90mmHg以上の値はそれぞれ16%、38%、69%であった。 未治療の高血圧群では、朝の時間帯(0600-1000時)に、正常血圧群および境界域高血圧群よりも顕著な(P0.05未満)収縮期血圧の上昇がみられた。 高血圧患者の14%は、24時間の血圧モニタリングで正常な血圧値を示した。 境界域高血圧者の15%は、診察室での拡張期血圧が90mmHg以上を繰り返しているにもかかわらず、外来血圧モニタリングでは正常血圧であった。 その逆(外来血圧測定時およびスクリーニング時の血圧は上昇するが、診察室血圧は正常)は、境界域高血圧者の14%にみられた。 中年男性を対象としたこの研究では、正常血圧者は高血圧者よりも平均血圧値が低く、血圧のピークが少なく、朝の時間帯の収縮期血圧の上昇が少ないという特徴が見られた。 高血圧、境界型高血圧、正常血圧の確立された診断方法は、外来血圧モニタリングの結果とよく相関していた。