1α-Hydroxylase and action of vitamin D

ビタミンDの活性型、1、25-ジヒドロキシビタミンD(3)(1、25(OH)(2)D(3))は、カルシウムの恒常性を調整し、骨細胞分化の制御、免疫反応の変更などの多面的ホルモン作用を持っています。 25(OH)(2)D(3)の合成は、ミトコンドリアのチトクロームP450酵素である25-ヒドロキシビタミンD-α-ヒドロキシラーゼ(1α-OHase)により行われている。 1α-OHaseは主に腎臓に発現しているが、リンパ節や皮膚などの組織でも1,25(OH)(2)D(3)の腎外産生が証明されている。 1α-OHaseは腎臓と末梢組織の両方で厳密に制御されているため、この酵素の発現と制御に関する研究は非常に困難であった。 しかし、近年、マウス、ラット、ヒトの1α-OHase(CYP1α/Cyp1α)のcDNAがクローニングされ、この酵素のより詳細な特性解析が可能となった。 特に、CYP1α遺伝子の解析により、ビタミンD依存性くる病1型(偽ビタミンD欠乏性くる病とも呼ばれる)を引き起こす変異が同定されている。 私たちのグループは、腎臓と腎臓外の組織における1α-OHaseの分布に注目して研究を行ってきた。 その結果、この酵素はネフロン全体に発現しており、内分泌系と副分泌系の機能が分離していることが示唆された。 さらに免疫組織化学的解析の結果、本酵素は腎外組織にも広く分布しており、これは腎臓と同じ遺伝子産物によるものと思われる。 これらの結果は、ビタミンDシグナル伝達における1α-OHaseの局所的な役割について、新たな重要な問題を提起している。 1α-OHaseのタンパク質の発現と酵素活性の関係はまだ十分に解明されておらず、メガリンなどの膜タンパク質に依存している可能性がある。 同様に、腎臓と腎臓外の1,25(OH)(2)D(3)産生の差異を制御するメカニズムの解明は、1α-OHaseの組織特異的機能を理解する上で不可欠となるであろう。 これらの問題やその他の問題は、今回の総説で議論されている。

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